これまで一人で悩んでいることが多かったのですが、パネリストの話で気持ちが少し楽になりました。2時間の配信があっという間でした。悩み事は尽きませんが、新たな視点を発見した気持ちです。 30代 女性
親鸞フォーラムとは
今から約750年前、鎌倉時代を生きた親鸞は、
罪深い生き方しかできない自分であっても救われるという仏教の教えに出遇い、
生涯をかけてその教えを生きて、そして伝えていかれました。
親鸞フォーラムは、私たちの時代社会の課題をとおして、
さまざまなジャンルでご活躍の有識者と仏教者との対話を手がかりに、
「いま、人間を見つめる」シンポジウムです。
※これまで都内各地で開催しておりましたが、
今回も前回(第15回)に引き続き、オンライン配信のみのご案内となります。
孤独は山になく、街にある。
一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の「間」にあるのである。
三木清『人生論ノート』
街の大通りは今日も賑やかに人であふれ、夜になっても煌々と明かりを灯し続けます。しかし、そんなこの国で、現在、孤独を感じながら暮らしている人の割合は、実に40%を越えると言われています。(令和3年実施「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」)
そして、孤独の問題とは、そのひと個人の責任、つまり「自己責任」であると考える人の割合は44%、これは英米と比べても圧倒的な数字です。この二つの数字を私たちはどう考えていけばいいのでしょうか。私たちの中に、あまりに自然に浸透してしまった「自己責任」という言葉。この言葉が違和感なく多用されてしまう社会とは、いったいどのようなものでしょう。自己責任というナイフのような言葉でいったん関係を断ち切ってしまえば、私たちは誰かの苦悩や悲しみに寄り添えずとも、そこに後ろめたさを感じることはありません。また逆に、他者から関係を断ち切られて孤立することを恐れ、そこに安心して弱さを見せることができない、不安や生きづらさを抱えながら暮らしています。助けを求めにくい、また助けなくとも心が傷まない、このいびつな社会構造の背後にあるのが現代の自己責任論ではないでしょうか。
今回の親鸞フォーラムでは、画期的な孤独相談システムを立ち上げ、孤独を社会問題として認知させることに尽力されている、NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんと、『手の倫理』(2020年、講談社選書メチエ)において、独自の身体論を通して現代のコミュニケーションのあり方に一石を投じられた、美学者の伊藤亜紗さんにお越しいただきます。本当に生きやすい社会を作っていくため、現代の孤独と自己責任の論理を、私たちはどのように超えていくことができるのか。「勝ち組」「負け組」ばかりが強調される競争原理の社会において、安心して自分が自分でいられるような居場所というものを、どのように持っていくことができるのか。ご一緒に考えていきたいと思います。
今回のフォーラムに先立ち、伊藤亜紗さんと大空幸星さんの2名にお話を伺いました。
そちらの様子はYouTube(下記リンク)にて公開中です。
PANELISTパネリスト
東京工業大学 教授・美学者伊藤 亜紗 氏(事前収録の動画はこちら)
1979年生まれ。東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長。
専門は美学、現代アート。生物学者を目指していたが、大学3年次より理系から文系に転向。
言語化できない人間の感覚的な世界を、言葉を使って分析する「美学」を専門に研究する。
主な著書に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社選書メチエ)など。
NPO法人あなたのいばしょ理事長大空 幸星 氏(事前収録の動画はこちら)
1998年生まれ。NPO法人あなたのいばしょ理事長。
2020年3月、24時間365日、年齢や性別を問わず、誰でも無料・匿名で利用できる無料チャット相談窓口「あなたのいばしょ」を設立。
同窓口は、2年弱で約36万件の相談を受ける。国会にも働きかけ、孤独担当大臣の創設や、孤独政策の方針作成にも尽力。
現役の大学生であり、慶應義塾大学総合政策学部在学中。
コーディネーター花園 一実 氏
1982年生まれ。真宗大谷派圓照寺副住職。
京都の東本願寺を本山とする真宗大谷派のお寺の長男として生まれる。
日本大学芸術学部卒業、大谷大学大学院博士後期課程満期退学。
真宗大谷派・親鸞仏教センター研究員を経て、現在、圓照寺副住職のかたわら、真宗会館発行『Sein』の編集や『月刊同朋』(東本願寺出版)連載の仏典マンガの原案も手掛ける。
開催概要
開催形式 | YouTube ライブ配信 |
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日時 | 2022年7月30日(土) 10:00~12:00 |
参加費 | 無料(事前申込制) |
申込締切 | 2022年7月30日(土)開始時刻まで |
主催 | 真宗大谷派(東本願寺)真宗会館 |
後援 | 大谷大学 |
視聴方法
- 01. お申し込みフォームより、お申し込みください
- 02. お申し込みいただくとメールにて視聴用URLが届きます。
- 03. 開始時刻までに視聴用URLへアクセスしてください。
※開始時刻になったら自動で配信がスタートしますので、ページを開いたままでお待ちください。
【注意事項】
LIVE配信のため、開始時間が多少前後する可能性があります。
なお、時間になっても配信が始まらない場合は
画面に表示されている再生ボタンをクリックしてください。
上記方法で改善されない場合はパソコンやスマートフォンの再起動をお試しください。
VOICE過去参加者の声
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インターネット配信となったことで初めて申込みさせていただきました。 今回のテーマは子育てということで、若い世代向けの企画かと思いましたが、自分の歩んできた人生を考え直すきっかけともなりました。60代 男性
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現代社会の様々な問題を考える時のいろいろな方向からの視点の必要性を改めて感じましたし、人間の繰り返す過ちを回避する方法として宗教の存在があると思いました。50代 男性
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色々と気付き、共感の多いシンポジウムでした。親鸞の教えがわかりやすい言葉で内容にからめながら説明されており、このシンポジウムならではと思わされよかったです。 30代 女性
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