亡き⼈から私へ
お盆は正式には盂蘭盆会(うらぼんえ)といい、先祖や亡き人を偲び、心静かに自らの人生を確める大切な仏事です。
盂蘭盆会は釋迦十大弟子の一人、目連尊者の物語『盂蘭盆経』の教説に由来する行事です。飢えに苦しむ餓鬼道に堕ちた亡き母を救おうとする目連尊者に対し、お釈迦様はすべての人を慈しみ供養することを勧められました。そのことが目連尊者自身の仏法を聞く縁に遇ったのです。そのお釈迦様の御心は、単に自分の身内である親・兄弟だけでなく、長いいのちの歴史、深いいのちのつながりに気づき、そのつながりによって今を生きる自分自身の姿を見つめなおすことを教えるものであります。