2019年02月12日
Category サンガコラム
季節風
平成にピリオド。新時代の幕が上がる。幕の向こうにどんな世界が待っているのか。
超高齢社会の日本。最近、『家族のためのユマニチュード』※という本を読んだ。89歳の父が倒れたことで妻が薦めてくれた。ユマニチュード」は認知症ケアの技法だが、突然不自由となり不安・困惑している父と接する私にも大切な示唆を与えてくれる。特別なことではなく自分の大切な人に無意識に行っている行動を意識的に行うもの。「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4本柱で被介護者と良い関係を結ぶ技法。
新時代の主役と目されるAI (人工知能)。その技術はより高度に人間のこころのケアまで出来る介護ロボットの開発を目指すだろう。とても助かる。でもDNAに刻まれた「こころ」の領域まで代替可能だとすると「いったい人間って?」
券売機注文が増えた飲食店。人恋しさを感じるのは私だけ?さあ新時代が開幕する。幕の向こうには人のこころが通い合う日常が待っていて欲しい。
※『家族のためのユマニチュード』(誠文堂新光社)
1面登場の阿川佐和子氏推薦。