音楽が生き方と思えたらいいな!|ミュージシャン・声優 かめがいあやこさん 真宗大谷派(東本願寺)真宗会館

2024年01月01日

Category インタビュー

音楽が生き方と思えたらいいな!

ミュージシャン・声優 かめがいあやこさん

圧倒的な歌唱力で、独特の世界観を創り出す。キーボードを弾きながら表情豊かな歌声で、一度聴いたら忘れられないクセのある歌声に中毒者続出中。23年4月に行ったワンマンライブの恵比寿リキッドルーム公演のチケットはソールドアウト。NHK「みんなのうた」で「月の踊り子」を歌っている。

 

 小さいころからクラシックのピアノをやっていた。中学生になってビートルズが大好きになり、今はコトリンゴのファンだという。

 中学を卒業してすぐアイルランドに行きまして、ホームステイで、現地の高校に3年通ったんです。アイルランドは地元の北海道に似ていて、自然が豊かで、首都のダブリンを離れると、牛や羊がいっぱいいて、私にはとても過ごしやすかったですね。人も親切で、見た目が怖そうな人でもすごく優しくて、とても温かい国でした。

 大学で、いろんなアーティストのコピーバンドをやって、ライブをしていたんです。そのうちに自分で曲を作ってみようと思い、弾き語りでシンガー・ソングライターとして活動していたんです。そんなときに、今一緒にやっているかわむらくんが「一緒にやってみない」と声をかけてくれたのをきっかけに、二人でバンドを組んでやるようになりました。

 「ポップしなないで 」の音楽を聴いてくれる人って、ライブでもバーンとはじけ飛んで頭からっぽで楽しむというよりは、どっちかというと自分で大事に聴いてくれる人もたくさんいるんですね。「アルバムが出るなら、それを聴くまで頑張ろう」と言ってくださる方もいる。そういう人たちがいてくれるから、自分も頑張れるなと思うんです。ライブ会場で演奏して、目の前にいる人たちがそれを聴いて楽しんでくれているときというのは、本当に何にも代えがたい瞬間ですね。私は人の心が動く瞬間って、すごく美しいなと思うんです。そういうほんの少しの美しい瞬間がたくさん生まれたらいいな、それを見たり感じたりし続けたいと思っています。

 

 

 北海道・余市の寺に生まれた。父は大学を卒業してすぐ住職になり、夜遅くまで勉強している父の姿を見て育った。今もそう。何十年も延々と勉強し続けるってすごいなと思う。

 アイルランドに留学していたとき、文化の違いもあって悩んだ時期もあったんですね。母に電話して聞いてもらっていたら、父が手紙をくれたんです。あんまり父とは話をしたことがなかったのですが、長い手紙をくれて、自分も若くして住職になっていろいろこういうことで悩んでということが書いてありました。何だかそれで助けられた気持ちになったんですよね。そしてお寺とかまったく関係ないかもしれないですけど、住職であるということを職業じゃなく生き方だと思っていると言っていたのが、すごく印象に残っています。

 私も、音楽というのはライフワークに近いというか、仕事とはあまり思っていなくて。まあ、仕事は仕事なんでしょうけれども、自分も生き方って思えたらいいなと思っています。

 

 

 

 

<Profile>

かめがい・あやこ

 北海道出身。ドラムのかわむらとともにセカイ系ポップバンド「ポップしなないで」を2015年に結成。ミニマムな構成ながら編成にとらわれない、完成された音楽性を持つ。23年、日本コロムビアより「戦略的生存」にてメジャーデビュー。独自の楽曲哲学に沿ったMVや、確かな表現力により世界観を再現するライブパフォーマンスが話題。損保ジャパンCMでは高橋一生と共演。

【オフィシャルHP】
ポップしなないで公式サイト

12月13日 デジタル配信シングル「 Virtual Daydreamer」リリース。その他最新情報はオフィシャルHPか、SNSをチェック下さい。
@pop_snnid

 

 

写真・児玉成一

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